本に関するエピソード
あたし@OL部長さんのあなたの1冊を教えてくださいへのTB。
こういったお題の時には、せっかくなので他の人が接したことがないような本を紹介したいと思うけれど、1冊を選ぶという作業が案外難しい。そこで「思い出の1冊を教えてください」というお言葉に甘えて、本の内容ではなく、エピソードについて書いてみる。
(どこかで書いたような気がする。でも、その点についてはご容赦願いたい)
高校1年の冬、国内では第1回目となるイベント(試験)に参加した。新聞社などが取材に来ていて、たまたま記者につかまってしまった僕が会場を出る時には、そこには僕ともう1人くらいしかいなかった。もちろん初対面だけれど、駅に向かうまでのわずかな時間、その彼と話をした。
別れ際に、彼はいきなり本をプレゼントしてくれた。彼も思い付きの行動だったと思うが、僕も深く考えずに受け取った。
それから2年半後、僕は卒業した高校に遊びに行った。お世話になった先生などと話をしていると、後輩の女の子が話しかけてきた。
「今までで一番感動した本は何ですか?」
---
顔も見覚えがないし、多分、この後輩とは知り合いではないはず。僕を知っていたらこんな質問はしてこない。でも、せっかくわざわざ僕のところに来て質問してくれたのに、「特にない」という答えでは申し訳ない。ああどうしよう。読書の少なさがこんな形で後悔を呼ぼうとは。
とその時、あの本をバッグに入れてあることを思い出した。直接の答にはならないけれど、ゼロ回答よりはいいだろう。
---
これを約0.3秒で考えて本を取り出した。
「感動、とはちょっと違うけれど、この本は不定期に何度も読み返していて、あ、いいな、と思ったりするよ」
これで、とりあえず最低限のことはできたかな、と思った。
さて、その本とは。
『ゲーテ格言集』(新潮文庫)である。
正直、僕には似合わない。本屋で並んでいるのを見て買うことはなかっただろうし、ゲーテのほかの作品を読んだということもない。でも、ほんの偶然で知った本。また読み返してみようと思う。
…ただ、やっぱり似合わないよなあ。あの後輩に対して嘘をついたわけではないけれど。
| 固定リンク
この記事へのコメントは終了しました。
コメント
TBありがとうございました。
ゲーテって読んだことないですわ(^^;
格言集だったら、あたしでも読めそうでしょうか。。。
投稿: あたし | 2004.08.21 19:30
お越しいただきありがとうございます。
僕に読めるくらいだから大丈夫ですよ(笑)。
短い言葉がたくさん書かれているので、読みやすいし、一つでも二つでも「ああなるほど」と思えればいいのではないかと…
投稿: ひざがわり | 2004.08.21 19:55
『ギョエテとは俺のことかとゲーテ言い』
これも高校時代誰かが言ってました。
授業中に。
投稿: kitacopa | 2004.08.24 01:54
>kitakopa氏
…それ、言ったの僕?
全然記憶にないんだけど。
投稿: ひざがわり | 2004.08.25 21:13
Tバック返しありがとうございました。
こちらにたどり着いたのは、あたし@OL部長へのTバック一覧からでございます。
これもひとつの縁。
またよろしくお願いします!
投稿: jolie | 2004.08.25 21:24
>jolieさん
こちらこそよろしくです。
これからもちょくちょく遊びに行きますね。
投稿: ひざがわり | 2004.08.25 22:53