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<10代のあの頃:9>ある街頭インタビュー

 高2の夏、夏期講習会を受けるために上京していた僕が駅の近くを歩いていると、テレビ局の街頭インタビューがやってきた。

 この頃の僕が素直だったのか、ひねくれていたのか、その判断は当時を知る方々に任せるとして、普通に立ち止まってインタビューに応じた。テーマは重いものだった。確か、コンクリ詰めの事件が起きた後で、どう思うか、なぜ起きるのか、そんなことを聞かれたのだと思う。
 実はこのインタビュー自体はそれほどよく憶えていない。講習中にできた友達と2人で歩いていたが、彼女もしゃべったのか、それとも遠慮して僕だけだったのか、わからない。そして自分が言ったこともほとんど憶えていない。唯一記憶にあるのが、

「育った環境によっては自分も犯罪に走ったかもしれない」

という感じのことを言ったこと。それを憶えている理由は、言おうとした「やりかねなかった(かもしれない)」という言葉が出てこなかったために、どう表現しようかと詰まった記憶があったから。言葉で表現することに何らかの引っかかりがあると印象に残るようだ。

 このインタビュー、実は放送されたらしい。僕は見ていないのだが、「見たよ」という声が複数方面から寄せられた。新聞のテレビ欄から推測すると、政府広報の番組だったようだ。あの頃、未成年の犯罪が全体としてどうだったのかは知らないし、憶えていない。今ほど頻発していなかったような気はするが、大きな問題と考えられていたからこそ、そんなインタビューがあったのだと思う。
 あの頃の自分が、今の世の中を見たら、どう思っただろう。インタビューにも違うことを言っていただろうか。最近のいろいろな事件報道を見て、そんなことを考えた。

追伸:当時もニュースは比較的追いかけていた方だったはずだが、さすがにもう憶えていない。

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