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記憶とは不確かなもの

 記憶とは不思議なものとほぼ同じ時期のできごと。
 上司がふきのとうを職場に持ってきて、僕たちにも分けてくれた。当然、その日のうちに持って帰る。ところが、翌日になってふと思い出す。電車に乗った時に持っていたのは憶えているけれど、降りる時に持っていたかどうかあやふや。置き忘れていたらどうしよう。
 その日の夕食に、無事、ふきのとうが登場。ただし、近所の誰かが持って来てくれたものかもしれない。うちの周辺ではそんなことはしょちゅうある。そこで「上司が何人にも分けてくれた」とさりげなく話題に出し、遠回しに確かめる。「それ、何のこと?」と言われなかったので、大丈夫、僕がもらったふきのとうだ。

 こんなんで大丈夫だろうか。

追伸:仕事からの帰り、駅に向かう途中で使ったにもかかわらず、駅に着いてから「携帯を職場に置き忘れたかどうか」不安になることもある。本当に大丈夫だろうか。

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